残酷すぎる成功法則 のかんそう


これ。

残酷すぎる成功法則

まだ読んでる最中なんだけど。

はちゃめちゃに面白いし役に立つ。

なんの本かって言うと。

人間の性格や行動、心理に対しての
「世の中一般的にはAだと言われているけど、実はBである 」
みたいな意外な性質についてのいろんな海外の研究成果をまとめた本。


目次こんな感じ。












ただのそれっぽいはなしじゃなくて、全部に、調査結果というエビデンスがちゃんとついてる。
しかもエリートの調査の時はエリート何人にもインタビューした結果の話が乗ってたりして、なかなか興味深い。


これ読むとね、ほんと「頑張ればいい事ある」系の自己啓発とか読む気失せますよ。
100冊自己啓発本読むならコレ1冊でいい。
それくらい中身が濃いし面白いよ。

ちなみに700ページあります。
すごく面白くて毎日読んでるけど全然進まない。
1400円なの逆に安い。


以下はおもろいなーと思った部分の引用ですけど。

サラリーマンの仕事について。


と、ボスの自分に対する評価を管理するほうが、仕事での頑張りよりはるかに重要だという。上司に好印象を与えた者は、より懸命に働いたが、上司への印象を気にかけなかった者より高い勤務評価を得ることが調査で証明された。




そして、仕事もしないでどうやって上司に気に入られるんだよ、という疑問に対する答えがこちら。


カリフォルニア大学バークレー校のジェニファー・チャットマン教授は、調査でお世辞が逆効果になる限界点を探ろうとしたが、なんと限界点は見つからなかった。


つまり会社で仕事なんてする必要ないということです。
毎日ネットサーフィンしながら、ひたすら上司をおだてておけばいい。

前の会社で、いじめで4人病院送りにさせたおばさんがいたんだけど、その人は上司の前では態度が不自然なくらい違うので何も処罰されなくて「上司馬鹿か?! 」と思ってんだけど。
逆に言うとそれくらいやばいことしても上司にお世辞言っとけばチャラになるということなんだろうなぁ。



あと、イジメる人とイジメられる人の構造についても語られてる。これがすごく興味深い。




勝者になるギバーと、敗者になるギバーの違いは、決して偶然によるものではない。グラントによれば、あまりにも利他的なギバーは人を助けるために自らを消耗し、テイカーにつけ込まれ、成功からほど遠い業績しかあげられない。
(略)
ソンジャ・ライウボマースキーの研究によると、のべつ幕なしに人を助けるより、時間数を決めて助けるほうが幸福感が増し、ストレスも軽減されるという。




ギバーはgiver。親切で人に優しいタイプの人。まぁ大体こういう心優しい人はいじめられたり不遇な扱いをうけることが多い。
テイカーはtaker。giverに漬け込んで搾取してる人。嘘ついて騙したりイジメとかやってるような。

常々わたしはtakerの方が人生強いんじゃないか、という疑念を持っていたんですよね。
だって人生振り返っても、転職するのも転校するのも人間不信になるのもgiverでtakerはなんの罪の意識もなくくらしてるじゃないですか。

なんとその疑問の回答が書いてある。


実験で、特定の条件で信頼と裏切りを繰り返すプログラムをいくつも作って、プログラム同士でゲームをさせて、どれくらい相手を信頼するプログラムが勝つのか?全く信頼しないプログラムが勝つのか?(どうすればgiverはtakerに勝つのか?)という研究をしたそうな。


すなわち、初めのうち、いい人は踏みつけられてしまう。「悪は善より強い」という研究結果同様に、嫌なヤツはあっという間に利得を得るのだ。優勝者であるしっぺ返し戦略でさえ、初回で自分から協調するので、早い段階では貧乏くじを引く。 ところが時間が経つにつれ、悪者は協力者ほど大きな利益を得られなくなる。



ここにあるしっぺ返し戦略というものが実験の結果もっとも勝ったプログラムなんだけど、それを人間の行動に当てはめた例も書いてある。

読んでると、確かにパッと身近な搾取され易い人を思い出すと、しっぺ返し戦略とってない。
ちなみに私もしっぺ返し戦略をやったことが無いんだけど、搾取する人ってそういう空気を敏感に感じて食い物にしてるんだろなぁ。
すごい納得感が。


あと、結婚とかの話題も面白い。

なんと、「90%の確率で、今目の前にいる人が、一番いい配偶者であるかどうか?を見抜く方法」というのが載ってる。
確率論なんだけど。
お見合いではできない所も多そうな方法なので、婚活パーティーやってる人とかやってみたらいいと思う。

運命の人の話なんかも。


 多くの人が、「ソウルメイト」という言葉に惹かれる。自分にとって理想通りのピッタリな人で、優しくて、完璧で、思いやりがあって、寛容で、いつも親切で、プレゼントもたくさんくれて、おまけにゴミ出しも忘れない。だが、ソウルメイトなるものが存在するとして、あなたがその人に会える確率は実際どのくらいなのか?
それによると



このあとに、NASAに勤めてた人が割り出した運命の人に出会う確率がすごい具体的に書いてあります。
読んだ瞬間
「いや、さすがにこの確率で長谷部を待つのは苦しいのでは…いやでもSSRガチャだと思えばありか????」
って思ったから、長谷部はほんとに罪深い。
もはや死ぬより安いどころか死ぬほうが安い。


さらに夢女子に対するマジの説教解説はつづく。


つまり問題は、私たちが現実を考慮せずに、理想の人を夢見ていることだ。人生で待ちかまえるさまざまな障害について具体的に考えないので、最適な誰かを見つけ、一緒に生活するための堅実なプランを組み立てることができない。
(略)
あなたは、「夢の職業に就けたから、もう働くのはやめる」とは言わないだろう。しかし、人びとは結婚生活についてはそれに近いことを頻繁にやっている。なぜなら、二人は「一緒になるように運命づけられている」と思っているからだ。



アッ…ハイ…サァマセン…



ポジティブシンキングとか引き寄せの法則についてのはなしもある。


残酷な話だがポジティブシンキングそれ自体は、効果を発揮しないのだ。 あなたは、ダイエット後のほっそりした水着姿を思い描いたりするだろうか? ある実験で、そんな風にポジティブに思い描いた女性たちは、ネガティブなイメージを浮かべた女性たちに比べて、体重の減少分が一〇キロほど少なかったという。



 ポジティブな自分への語りかけと楽観主義は、たしかに諦めずに目標を追求できるように助けてくれるが、それ自体が目標達成を保証してくれるわけではない。もちろん、夢見ることが本質的に悪いわけではない。が、第一歩に過ぎないのだ。その次に、せっかくの夢に水を差す怖ろしい現実と、どこまでもつきまとう障害に立ち向かわなければならない。 だから、目標を夢見た後にこう考えよう。


この後に、「引き寄せがダメなら、じゃあどういう理屈で考えればdreams come ture出来るのよ?」って話になるのだが、そのやり方がすごい納得させられる。

ざっくりいうと、ある手順に則って夢をイメージした時に、きちんとイメージできればそれが叶う可能性が高い。というものなんだけど。

私は仕事とかの夢はすいすいイメージ出来るけど結婚については頑張ってもまったくイメージ出来なくて相当悲しくなったので、逆にやらない方がいいかもしれない。
世の中知らなくていいこともある。
(実際本にも、「これを試した結果断念するきっかけになって無駄な時間を使わなくて済みます」的なことが書いてあるが余計なお世話感がすごい)






この本を読んでいると、社会的に成功するのも失敗するのも、遺伝的な要因と環境がすべてなのかなと思う。

遺伝を持った人が、ある環境に置かれた時にだけ成功する。
つまり、頑張ったからとか乗り越えたからとか、あんまり関係ないんじゃないかなって。


頑張れる遺伝子を持って頑張れる環境にあったから、頑張れただけ。
乗り越えられる遺伝子をもって乗り越えられる環境があったから、乗り越えられただけ。


人はポーカーに勝ったと自分の強運を笑うけど、
人生のポーカーで遺伝子の言う名のカードを配ったのは、自分じゃない。
DNAという名のディーラーなんだよね。


そして、才能のある人というのは、強いカード、つまり希少価値を持ってるということなのだと思う。
希少価値があるというのはいいか悪いかは別に、世の中の大多数から外れた位置にいる。
(世界の人全てがジョンレノン並みの才能を持ってたら、それはもはや才能ではない)

でも、「人と違う」ことが価値なので、この価値を持ってる以上「人と同じ」にはなれない。
つまり何しても孤立する運命にある。

余談だけど、MENSAの会員はニートとかフリーター多いらしいです。
周りと脳の出来が違うから、アホな社会になじめず孤立してしまうそうな。

だから、非凡な人は、悪い意味で孤立しないように、いい意味で孤立するように、その「希少価値」が生きる自分に合った環境をなんとしても探す必要がある。
そしてその一部は失敗して、社会不適合のレッテルを貼られる。


しかし平凡な人。
平凡というのは、何も希少価値がない。
非凡な人が自分が生きられる環境探しに苦労するのを横目に、どんな環境にいっても自分と似たような人間がいるから、どこでも馴染める。
社会不適合のレッテルをはられることもない。

思うに、あらゆる非凡な人の生み出してきたクリエイティブな文化は、その生存戦略の軌跡ではないかと思う。
平凡な人は、そもそもどの環境に置かれても苦しむことがない。なにも感じ取らない。
だから、何かを生み出すパッションもうまれない。
そもそも生み出す必要も無い。

時々はヒットを飛ばすこともあるかもしれないけど、ヒットを飛ばすことと生存できるかどうか(命がかかってる)が密接に関係している人の本気度には叶わないと思う。

話戻るが。

時々平凡な人は、非凡な人をいいなぁと思うようだが、私はこの希少価値がもっともない遺伝子こそが、最強の遺伝子だと思う。
排他されない遺伝子。苦労しない遺伝子。

そして、これは別に本人が体得したものでもない。単にそう生まれただけの話。




自分はもちろん、どんな人もね。

他人や自分を指さして、「あいつはああだから孤立するんだ」「自分はこれだけやったから成功したんだ」など、ゆめゆめ思わぬことですね。
DNAというディーラーの手のひらの上で転がされてる程度の分際で。

そんなことを思った本でした。


読んでも読んでも終わらないから、年末年始暇な時に読んでみるといいよ。



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