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honjitu no hirose

広瀬ヒロ

虚空に向かい思考を吐露して17年。 伴侶は孤独、幼なじみは希死念慮、命を支える偉大な信仰、降谷零。 自己葛藤から抜け出せない永遠のモラトリアム中年。引き続き、七転八倒をお楽しみください。

良心について考える。


遠隔操作ウイルス事件が
あまりにタイムリーだったので、
ほんとはfacebookの話し終わったら載せようと思ってたのだけど、先に載せます。

私はこの事件、
あんまり興味なかったんだけど、
弁護士に反省した発言をした直後に逮捕されてるはずなのに、ニヤニヤてる写真を見て、コイツ絶対にサイコパスに間違いないと思ってたら、
案の定夜のニュースではそんな記事が出てたので。

そして、世の中がサイコパスについでより間違った認識を持ち出すことになるだろうと思うので。

でも、別に事件に絡んで書いておいた話ではないので、
事件の話はないですけど。
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去年、
なんだか知らないけど

「 悪人の方が楽しく幸せでないのか?
自分がやりたいことなら人を傷つけても気にしないで、そうやって生きた方が、 幸せで楽なんじゃないか。 バチが当たるなんていうけど、ホントはそんなことないんじゃないか。 」
という命題をつきつけられることが続いた時期がありまして。



で、それが私の体験したコトや感じたことよりも、人間心理という純粋な興味として、
「そういう悪人的な方向性を持った人ってそもそもなんなんだ?なんでそうなるんだ?なんで虚しさや罪悪感に襲われないんだ?」
というのがきになりだして、そのテーマでここ一年くらい、心理学や精神分析の本をそれなりの数読んでたんですよ。

でもさ、google思い出してもらうとわかりますが、「Aがわかってる状態でAの性質を調べる」のは簡単なんだけど「性質がわかっているこれの名称はなんなのか?」って結構調べにくいんですよね。

なので、近しい特徴について論じた本を読んでみたけどなんか違うなーみたいのが続いてたのですが、
ようやくこれだ!という本が見つかりました。








これね、なんの本かといいますと、
サイコパスについての本です。

アニメじゃないよ。

サイコパス(反社会性パーソナリティ障害)は前から名前はしってたのですが、完全スルーしてました。

なぜかというと、みなさんにもぜひ知って欲しいのですが
「日本でのサイコパスって意味が間違って使われてる」
んですよね。
凶悪犯罪者が持ってる病気、殺人犯、狂った人みたいなイメージが一般的ですが、実際は、にて非なる解釈と思います。

この勘違いって、昔の精神分裂病に対する勘違いとめちゃくちゃにてますね。
統合失調症の人とか発狂したり二重人格の人ばっかじゃないじゃん。

サイコパスの特徴はこんな感じ。



脳の障害により良心(道徳、愛など共感する心)が理解できなくて、心が痛むとか、後先どう思われると言った考えがないので、刺激のみを頭フル回転で貪欲に追い求めるようになるのでこうなるそうな。

あと、よく冷酷残忍と説明されてるのだけど、この冷酷さというのは「他人は人でなく物」という認識からくるものらしく、モノをどうしたいか?という欲求で冷酷さの発現度合いが変わってくるようですね。

殺したいだと凶悪犯罪者になるけど、やりたい位なら、下半身がだらしない人程度ですからね。

でも必要なら、優しさも道徳心も見せます。
あと、残忍さを隠したりもする。

サイコパスは、「良心よりも欲望が勝つ」だけで、知能や判断力は一般人と変わらないため、
一般的にはこうだからこうしとくか、って感じで、欲望達成のために常識人を演じたり、愛ある人を演じることもできます。


ただ、優しさや愛は理解できないので、優しさや愛の真似事はできても本質的には、薄っぺらくなる。
(彼女が喜ぶデートコースを提供することはできても、彼女のどこが好きかはわからないってやつです)

あと、びっくりするほど無責任とちうのも特徴だそうです。
自分のやったことに対して因果を認めないし「え?俺悪くないでしょ」みたいな顔をする。
人によっては、良心という足枷のない自分こそ優等種で、普通のやつはバカだと思うらしい。

たしかに、椅子を傷つけた時に「ごめんね、椅子ちゃん痛かったねごめんね」と言ってる人がいたらそれはやばいと思うな、そんな感じだろか。


サイコパスの性質については、このサイトがすごく分かり易いので興味があれば。
http://www.psy-nd.info/


特徴としては、ほんとめっちゃ普通に見えます。
変な人は見るから変みたいな既存概念が通用しません。

で、精神病で唯一「本人がその病気を悩んでないし全く困ってない」のだそうです。
個人的な意見としては、精神病って、困ってるからオドオドしたり死にたくなったりして変な雰囲気がでるのであって、困ってないし普通だと思ってるから変なオーラも出ずハツラツと生きられるのかなと思います。





あと男性が6割以上を占めるらしい。
で、副題にもありますが25人に1人いるらしいです。
日本人は100~300人に1人らしい。

もしかしたら、みなさんのまわりにも、思い出してみるといるんじゃないでしょうか。

これ、サイコパスをよくわかってないと、サイコパスと部分的に似た行動を取る「ただの利己的な人」「愛着障害者」(これらは脳機能ではなく養育環境の病気)もサイコパス認定されちゃうので使いどころが難しいのですけど。


なんていうか、サイコパスと話してると不思議な違和感があるんですよね。
コミュニケーション能力が高いし知能も人並み、社交的で観察力も高いのに、たまに会話のボールが変な方向に飛ぶみたいな感じ。

ほんのごくたまになので、まぁたまにボールがそれちゃうこともあるよねと思いますし、そもそもサイコパスは初見で相手の心をつかむ能力が高いので、信用によってその違和感が見逃されたりします。


本の言葉を借りるなら、サイコパスの危険性とは
「人々の良心の目がくもらされるのは、社会を成立させるために必要な+の要素をサイコパスが武器として使う為だ。
共感、性的絆、社会的職業的役割、やさしさや 創造力に対する敬意、よりよい 世界を目指す意欲、組織を束ねる権威の役割などである。
そして恐ろしい事をする人間は外見的には恐ろしい事をしそうには見えない。悪魔の顔はしていないのだ」
というところでしょうか。



私は会社関係でも見たのですが、仕事出来るオーラが抜群で、口がうまいのでセールスめっちゃうまかったです。
社内でも、クライアントからも最初から高評価でした。
作った資料も結構いい感じ。

なのに、入社直後の癖に仕事を選ぼうとする、クライアントに挨拶に行くのに、スーツのふとももの位置にシミがついてる、
など仕事出来る人がやらない行動がありおかしいな?でもとても誠実そうな対応をするしな?と思ってたら、 トンデモ系欠勤(親が...系)が増えてきて、 そのままその理由が壮大になりやめていきましたけどね。
会社の人はみんなその辞めた理由信じてて、私が心が汚いのかと思ったのを今でも覚えています。



実際サイコパスをみないと、どんなものかわからないのですが、等しく理解できるサンプルとして、
「中村うさぎのはまったホストの春樹」
は間違いなくサイコパスだと思いますので、さびしいまる。くるしいまる。あたりを興味あったら読んでみてください。文庫の方ね。
あの浅はかな違和感、ラストの暴力沙汰はまさにと言った感じです。

本を読む限り行動動機が欲望であり「人生はゲーム、他人はコマ」的思考の彼らには、
金銭やランク付けでの勝利がわかり易く設定されてて、前科を問われないホストって仕事は、天職な気がします。


あと、ナンパ師もサイコパスの人多いんじゃないかなぁ。
というのもナンパ師ブログ読むの好きなんですが

・みんな文才がかなりあって頭の回転はいい
・年間50~100人切りとかする世界なのですが、普通の精神なら飽きるか虚しくなるのにならない
・1日1時間仮眠でナンパし続けたり、そもそも性病とか自宅連込みとか色々自己防衛感覚が普通じゃない
・無責任さが半端ない

あたりなかなか常人には考えられない不思議さがあふれてますよ。

ナンパブログも全く罪悪感がない人達のブログは、良心の咎がないからひるまないため勢いもあるし、自省の念がないから常に明るく朗らかで、読み物としては抜群に面白いです。

逆に、良心があると、肝心なところで女の子の気持ちとか考えて攻めきれなくて、グダついちゃって、読み物としてはあんまり盛り上がらない。

このへんが、サイコパスの「罪悪感がないがゆえのフリーダムな魅力」に繋がってるのかなーとか。




本では良心という流れから「普通の人が良心的でない行動をするとき」という説明もされてます。

その中の一つ、「権威は良心を眠らせる」というのはすごい面白かったです。

命令者である権威(社会的地位のある人)が、徐々に他人に強く電気ショックを与える実験を被験者に頼んだ場合、人はどの程度まで他人に苦痛をあたえるのか?という実験なのですが、
みんな逆らわず他人に苦痛を与えつづけるらしいです。
文句言いながらもやるんだって。
苦痛を与えられた側の苦痛の絶叫があっても最後まで実験する人は6割をこえるそうです。
で、苦痛を与えた責任は、権威にあるという認識になるらしい。


そして、残りの4割(苦痛を与えることを拒否した人)には、電気のプロなど、権威を権威と思わなかった人が含まれていて、実験の責任は
「自分にある」
と答えたそうな。

ちなみに、命令者が権威でなくただのおっさんだと、最後まで実験する人は2割に落ちるんだって。

権威SUGEEEEEEE!!!!!!!!


いやーしかし、なんで戦争が起きるか、独裁はなぜ繰り返されるのか、なるほどーと思いますねー。



身近なところでは、良心のある人、常識人の方が自責の念にかられる確率が高く、そうでない人は他罰的に生きてるよなーというのが気になってたのですが、
この結果見ると案外それって、正しいのかもなと思いました。

ていうか読みながら書いてるんだけど、読んでたら似たようなこと書いてありました。

しかも時には
「6割の人に反対されながら自責の念にかられ良心と板挟み」
になるわけだから、良心なんてほんとろくなことないな。
苦労ばっかりじゃん。マジで。

そんなこんなでこの本では

・人をものと扱い周りの心を壊してゆくけど外面がいいエリートサラリーマン
・自分の楽しい娯楽として窃盗を働く累犯でも罪悪感がまったくないおっさん
・自分に役立つ人や下の人には愛想良く優しいけど、自分より優位な人(若い、キャリアがある等)は容赦なく陥れる女性心理学者
・ヒモになるためだけに女性を妊娠させて、堕胎出来なくなった月数ですぐ仕事を辞め、生まれた娘から同情されるよう仕向け、ヒモライフを満喫する男

などのサンプルをとおして、
「ありえないけど、居るよなこういうタイプの人」
というのをまなび、
・魅力やカリスマ性を武器にする
・人のスリルを楽しむ心や夢につけこみ
・人を煽るのがうまく
・狙われた人は自分を責める
・その人の良心が誤ってるようなことをいう
などのサイコパスの特徴を踏まえ、
じゃあそんなのどうやって見分けるのよ?と言う話に続きます。



その見破り方、言われてみれば、なかなかそのとおり。
その内容とは。


「繰り返しあなたの同情を買おうとしたら、警戒を要する」
「最高の目安になるのは、おそらく泣き落とし」



これはめちゃくちゃ当たってますね。
過去何人かサイコパスぽい人に触れ合ったけどここはみんな共通してます。
これこそまさに闇の魔術に対する防衛術。

普通男が泣かねーだろと思いますが大丈夫。あいつら、とにもかくにも泣くからね。
大衆のど真ん中でもオフィスでも、どこでもやる。

だからこそ違和感がありつつも「そこまで...」とひるんだり、同情してしまうわけです。

ただ問題は嘘泣きを使う頃には完全に周囲は丸め込まれてる。
ということでしょうか。
嘘泣きのタイミングはサイコパスは本当によく見計らって使ってきます。




さて、最後に。

サイコパスの方が幸せか?ということ。

私がこう言った本を読み出したきっかけですね。

結論としては、

特に中年以降、やり方がそもそもめちゃくちゃなので、どう頑張ってもボロが出て、それにより懲役、羅患、殺害などで、下降線をたどりのたれじぬ。
一時的に勝者になっても、人生では確実に敗者である。
ヒトラーしかり、ポル・ポトしかり。

ということでした。

なんていうかサイコパスの真実が理解できた今は、彼らがどうなるとか、存在自体にあんまり興味がなくなっちゃいましたね。





サイコパスについては、前々から
「5年に1人位あらわれる、強烈に引っ張られるがロクなことがないやばい人」
というのが私の辞書にあって、彼らはなんなのか気になってましが、
ようやく謎が解けた気がします。

謎が解けた以上に、代償もでかかったなという気がしますが。


いやーいい本でした。
すっきりした。
おつかれさま。
広瀬ヒロ

好きなように書いています。

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