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honjitu no hirose

広瀬ヒロ

虚空に向かい思考を吐露して17年。 伴侶は孤独、幼なじみは希死念慮、命を支える偉大な信仰、降谷零。 自己葛藤から抜け出せない永遠のモラトリアム中年。引き続き、七転八倒をお楽しみください。

魔法老女広瀬 夢の国 血みどろ大決戦!


さて。

魔法老女広瀬の劇場版は毎年お盆の時期と年末に公開されていて、肉弾戦の激しいバトルが売りです。
ここ数年は広瀬の加齢にともなった命の危機を感じさせるシーンも増え、これ以上の公開を危ぶむ声もありました。

しかし、そんな心配を他所に、なんと今年の秋にも、新しい劇場作品が上映されることに。

そんな今回の「魔法老女広瀬 夢の国☆血みどろ激闘大決戦!」
なんとタイトルにもある夢の国は、皆さんご存知





東京ビッグサイト




はい。
という茶番で何となくお察しいただけたとおもいますけど。

なにで血みどろ激闘大決戦したかというと。

名探偵コナンの同人誌即売会

同人誌即売会というのは、アマチュアの素敵な漫画家さんが書いた、主に男性キャラクター同士のやまもなくオチもなく意味もないのにドエロさだけは宇宙オリンピック級の漫画(同人誌)を、
財布から出てくる謎の引換券と交換出来るイベントです。

ちなみにこの引き換え券、通常時は日本国紙幣1000円としても使えますが、ビックサイトの中だけでは、その貨幣価値を失い、ただの引換券になります。
大体引換券1枚につき1~2冊の本と交換してもらえる仕組みです。

しかも、ビックサイトのなかでは、同人誌の値段がものすごく安くなります。
ジンバブエも驚くハイパーデフレスパイラル。

うす~いどスケベブック1冊は、ビックサイト以外の店だと通常の貨幣価格で400~1000円ほどするのですが、なぜかビックサイトの中にいる時だけは、この本の価格が、なんと2円相当になります!
やすい!実質タダ!!


実質タダなので、この引き換え券を使ってとにかく買いまくるわけです。

財布の引換券はものすごい速さできえるわけですが、館内は暑かったり人が多いので、そういう錯覚はよくあります。
初心者にありがちです。

でも、その錯覚を見ても大丈夫。

なぜかというと、ビックサイトにいるときだけは、その引換券が無限に出てくるからです。

使っても使っても出てくるし、なんならカバンを漁ると、封筒とかから追加の引換券も出てくる。

もしそれがなくなっても、ビックサイトの入口に青や緑、赤の機械の箱が並んでて、ポチポチ画面を押すと、そこからまた引換券がでてきます。

どんどん使える!不思議!!


そんな亜空間ビックサイトで行われている同人誌即売会。


実は私コナンのオンリー今回が初めてじゃなくてですね。

今年の5月のスパコミ(当時コナンを知らない)で「なんか赤安っていうのが凄いらしい。何が赤で何が安なのかさっぱりだが、なんだかとにかく凄いらしい。それを見たら観覧車という呪文を唱えるらしい。」という放課後の怪談みたいな噂話を聞きつけまして。

物見雄山でサークル配置を頼りに赤安界隈見に行ったんですが、13時なのに大量の空のダンボールの山とまばらな人影(みんな疲れきってる)しかない殺伐とした一角をみつけ、
「なにここ。 ギャングにたびたび襲われて荒廃したウエスタンの村じゃん…絶対こんな村近寄りたくないわ」
と怯え、その後笑い話貴重な情報にした思い出があります。


その時の笑顔の自分に言いたい。
「お前も4ヶ月後には、このウェスタン村の一員やぞ」と。


そんなデスバレーにあるウェスタン村。
まず朝が早い。

ビックサイト着5:50


過去20年以上コミケ行ってますが、最も早い着です。

人の流れについていき、並んだ場所は↑の画像にあるビックサイトの麓。

20分ほどすると、そのまま誘導され移動。


どこに連れられていくのかとそわそわしながら、誘導に従い連れられていくさまは、まさに出荷される養豚場の豚。

「どこにいくのかなー?」「新しいおうちかかー?」
とわくわくぶひぶひついていき、東1ホールという名の屠殺場まで連れてこられます。

同人誌即売会は屋外待機が定番ですが、なんと今回は待機場所が屋内!神!!
赤ブーのオンリーではたまにあるようです。

そのまま1列6人形成で着席。
前を見ると私の時点で250~300番台くらい。
その後も1分20人ペースで増えていき、どんどん列が伸びる伸びる。伸びるチーズにも負けない力強さ。
ちなみに男女比1:300。
なんの特徴もない平凡な俺が女子高うんたらみたいな状況ですが、
推しのえっちな本のことしか頭にない女達に囲まれ居心地悪げに待機列で待つ男性の姿は、むしろメスのカマキリに捕食されるオスのカマキリの怯えた姿を彷彿とさせます。


列では4時間待機。
そのあいだ何をするかと言うと、地面に座ってご飯を食べたり周りのイキリオタクが大声で話すのを強制的に聞かされるなどの、地獄に耐えます。
どんなジャンルに行っても周りに大声のイキリオタクがひとりはかならずいるのですが、私は前世で一体何をしたのでしょうか。

今回は何列か後ろにいた30代くらいの老婆の勤め先の老人への暴言を1時間ほど聞かされたのですが、私の前にいる人達ですら振り返ってぎょっとしてたので、大声の公害範囲が半端ありません。



気を紛らわそうと東1を見渡すとどんどん人も増え、1時間1200人ペースで増えていきます。見渡す限り人の波。

日が高くなるにつれ日差しがビックサイト天井から中に入るのですが、日差しがレーザービームのように人の波にあたり、座るオタクを容赦なく照射します。
相当まぶしそうですが、それにもめげずキラキラと輝きながら、もくもくと宝の地図をつくるオタク達。
もはや光の戦士です。



その後ぽんやりしていると、9時過ぎになんの通告もなく(実際には何か言ってたようだが全く聞えない)列が移動。
みなさんレジャーシートを引いてお菓子を食べたりピクニックに勤しんでいたのに突然の移動に相当慌てることに。
落し物をしても戻る余裕がないほど流れが早く、友達とはぐれてないか確認することも出来ないほどの人の濁流。
ハリウッド災害映画でよく見る「サム!サムー!!」「エリー!必ず迎えに行く!(こない)」ばりの混乱があちこちで発生…

そんな有様なので、通り過ぎたあとには色んな忘れ物が…

先程のイキリババアさんたちはというと、なんと列移動時不在。
場所取りのレジャーシートだけが置き去りにされて人の波に蹴られて端に追いやられていました。
列移動時不在の場合は、基本最後尾に回されます。
始発できてたのに…

コミケ童話として語り継ぎたい逸話を見ました。



と思ったけどこのあとが本当の地獄。
どこに行くのかとついていくと、なんと東23のシャッター外待機に。

東1が満杯になったため、先に来てた2000人ほどを外に出したのです。

が、なんと15分と立っていられないほどの猛烈な日差し。
光の戦士がめっちゃひかってたのはこういうことか…

しかも外待機はそんなに長くないと見越していたオタクが多く、
日焼け止めや帽子のない豚が大量にいて、容赦なく焼豚にされてゆきます。

あまりの日差しのやばさに急いで冷たい飲み物を買いに行く豚、夜の雨用のかさをさす豚(待機列での傘はNGですが、そんなこと言ってられないくらい日差しが強くてみんな差してた)、
日差しにやられ体調不良で列を離れるオタクなど、豚たちも大慌て。

かばんからキャップをだすオタクも多いのですが、10人以上がこの揃いの帽子をかぶっていました。


AKAM(赤安)の女は強い日差しに当てるとあぶりだされる習性があるようです。
ちなみにこの写真は私の。当然持ってます。


あれだけキャッキャウフフと東1で楽しくしていたのに、突然炎天下の屋外に連れてこられ、一切何も話さず下を向き、ただ日差しに絶える。
しかも座れないままぎゅうぎゅうまで列をつめられ、それを1時間半もやるハメに。


まさか祝日の朝から強制連行される戦時捕虜みたいなことをやらされるとは。
一体私は30年以上も生きて、何をしているのだ。
人権がない。

ちなみに当時の列形成はこんな感じ。青文字はその地点の人が来た時間。




開場20分前には壁サークルの溢れた待機列(サークル組)が外に出てくるのがちらほら見えるのを横目で見る豚たち。


そんなこんなありつつも、どうにかして焼豚たちは生き延びたのですが、私たちはちょうど入場口のシャッター前にいて、入場15分前にシャッターが開いたんですね。

その時中からでてきたエアコンの涼しさ、風を受けた瞬間、周りの黙って死にかけていた豚たちから、明るい笑顔と安堵の声が漏れたことは、長いオタク人生でも屈指の名場面でした。

まだ何も始まってないのにエンディングロールが始まった豚が大量発生。
私ももう1日終わった気になった。
何も買ってないのに。


ちなみにこのあとは無事入場。
戦場での激しい銃撃戦を終え、なんと25サークル完封勝利。

この日、始発組でも完売で買えなかった人が多く結構奇跡です。
この老いぼれもまだまだ戦場で戦えるようだのう。


ちなみに開場時は東23に4000~5000人近くいた計算になり、東2と3の壁側が人が多すぎて実質通行できなくなるなどありえない有様。
コミケの人さばきがいかに優秀か思い知らされますなぁ。


開場11時、2時間後の13時には人もまばらになり、売るものないから帰るサークルさんも多かったので撤収しようか~と物見雄山でちらっと東46(FGOとか配置されてた)覗いたらまだサークルも人も沢山いて、驚きつつも退場。
東23(コナン)は15時すぎみたいな空気になってたのに。
時空の歪みがすごい。



アフターで着席した時には既に集合から10時間経過。



今までで1番危険なミッションでした。
ほんとに無事に生きて帰れてよかった…



おまけ。当日の地図。
もはや業者の入荷管理。



広瀬ヒロ

好きなように書いています。

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