衝撃的な本

最近、「愛着障害」(これ最近読んではちゃめちゃにカルチャーショック受けたので、人間関係でメンがヘラりがちな人とか夫婦関係困ってる人読んだらいいですよ…)で岡田尊司にハマりひたすら図書館で借りては読んでるんですけど。
この本がいやもう、本当に凄いんですよ。
衝撃度がすごくて、言語化できない。
とにかくすごい。
読んでも読んでも絶望しかない。
本としては、この精神科医の岡田先生がカウンセリングセンターなどで受けた相談を元にした、地獄の夫婦エピソード傑作選で、
プロのカウンセラーがみた地獄の夫婦of the yearの各賞(DV夫部門、浮気夫部門、働かない夫部門、悩みを言ってるのに逆ギレする夫部門など)受賞エピソードを読みながら、その心理背景を「愛着障害」という観点から解説するというもの。
で、この本。
何がすごいって、載ってるエピソードの胸くその悪さがとにかくすごい。一周回って輝いてるレベル。
「この奥さん達、人生1回なのに、そんなに抑圧されてまで生きてたいの?マジで謎。奴隷のように家事も育児もやらされてセックスまで強要されて、断ればモラハラ受けて、自立できないってほんと怖いな~地獄~」
という話が満載です。
しかも、妻がカウンセリング受けにくる動機が「子供に親がいないのは良くないから離婚したくない、だから夫との関係を改善したい」なんですよね。
似たような家庭で、深夜に夫婦喧嘩で窓ガラスが割れて飛び起きたり、夫婦喧嘩のストレスで罵詈雑言浴びせられたり殴られたり、毎日夫婦喧嘩の大声がうるさくて耳を塞がないと寝れないような幼少期を過ごした私から言わせてもらうと
「親がいない平和な家庭と、親がいる地獄みたいな家庭だったら親いない方が圧倒的にいいですね……( ˘ω˘ ) 」
としか言いようがない。
話が脱線しましたが、そんな地獄エピソードの合間合間に、解決策が書かれてるんですけど、それがまたこの本の面白いところで。
解決策に、全く救いがない。笑う。
いや、救いは示されてるんですけど、その救いが、ほぼ「報われない希望をいだくよりかは、絶望する方が心が安寧するよね」みたいなサイコパス感漂うアドバイスなんですよ。
最もわらったのがこれ。
元々モラハラ気質だった夫が子供が出来た途端、ものを壊して暴れたり、暴言を吐いたり、俺はもう死ぬと飛び降りそうになったりする、手におえないと相談に来た奥さんへのアドバイス。
え?女性のみなさん、これ読んで引きません?
これは……いい話風に言ってるけど、バットエンドだよね?
私知ってる。昔のメイド調教モノとかの18禁ゲーのバットエンドで、こういうのよく見たもん。
そして、この本。
最後の方にオードリー・ヘップバーンやサロメの人生を例に出しながらの「じゃあこれからの夫婦ってどうしたらいいのよ、つまるところさ。」という話が書かれてるんですけど、それがこれ。
種だけ貰って逃げる作戦。
斬新すぎますけど、これだけひどい夫婦の話読んだあとだと説得力ありすぎて爽快感すらありますね。
だれだって、人権を侵害するようなことをパートナーから言われたくない、家庭というチームを運営するために非協力な態度をとる人間とか、人に責任を押し付ける人間とパートナーになりたくないですからね。
逃げるしかないよね。
なんでこの本読んだかって言うと、これは結婚相談所の活動の影響が大きいです。
私は何を隠そう、典型的な恐れ・回避型なので、そんな人間が結婚すると何が起きるんだろうな~という事前学習として。
実際読んでみると「あぁ、凄い陥りそうなタイプの地獄」って感じで共感しかなかったです。
あと、今、関係が進んでる人も、結構な確率で愛着障害の回避型(共感できない、話聞いてるのか聞いてないのかわかんない、何したいって聞いてもなんでもいいしか言わない、優しいし紳士だが面倒事からは逃げる)だろうな~、と気づきましたね。
これは私が対人関係で回避体質なので、ぐいぐい寄ってこない人をピックアップした結果、似たもの同士になってるという理屈ですが。
たしかに最近、一人よりパートナーがいる安心感は大きいな~これは是非欲しいな~、と実感として感じられるようになってきた反面、家庭内で人間の軋轢を抱えることになるんだよなぁ…と思うとそのストレスを抱えてまで結婚はちょっとなぁ…という、そのあいだで揺れてます。
世の中ままならないものですねぇ。
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