鈍感な人間の話が出来なかった - -honjitu no hirose-
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鈍感な人間の話が出来なかった

2020/ 12/ 12
よた日記
                 

前にも話したが、我が家は図書館が近い。
この家に住む時も、「図書館が異様に近い」というのは、決定打のひとつだったが、住んでみると想像以上に図書館を使い倒すようになった。
なんといっても23区の図書館は蔵書量がすごい。それに尽きる。別に埼玉県の悪口ではない。

日頃から気になった本を手当たり次第に図書館で予約してるため、数ヶ月の予約待ち後、忘れた頃に本が手配されることも多く、本を手にした時には「なんでこの本予約したんだろう?」と思うこともしばしばだ。

先日も、まさにそんな本が届いた。




見るからに下品な本だ。
ちなみに、この本と同時に借りた本は、老後の暮らしに向け手配した

だった。

予約回覧で回ってきただけなので、このふたつが同時に揃ったのは偶然なのだが、この二冊を見比べるうち、
「この本をセットで借りるのは、きっと山奥で自作の小屋を立てながら、里山で男を品定めする妖怪(おそらく、品定めした男は攫って小屋で囲う)位ではなかろうか…」
という、いもしない妖怪を想像して悲しい気持ちになった。


きっとその妖怪は、古くから、若い男を攫っては頭から貪り喰らう化け物として、里山では恐れられていたに違いない。
そして、野良仕事の合間、一息つこうと切り株に腰掛けた男は、幼なじみの与兵衛どんが、休憩のお茶を取りに行った一瞬の隙に、薮からでてきた化け物に攫わてしまうのだ。
茶を持って戻ってきた与兵衛どんは、男が消え、男のいた切り株の影に化け物が落とした、読み込みすぎて、無数こドッグタグと手垢の着いた「男の選び方大全」があるのを見つけて、腰を抜かしたに違いない。
そして、村に戻り村人たちに「今頃、あいつは化け物に食べられちまったに違いねぇ、おらが目を離したばかりに」とわんわん泣いて、謝ったことだろう。
攫われた男も、初めは自分が山奥で喰われるものだと、震えていたはずだ。
しかし、その恐ろしいイメージとは裏腹に、化け物は「小屋を作る本 2019-2020」を読んで、男のために作った山奥の小屋に案内し、山で取ってきた獣の肉、蓮の葉のコップに入れた沢の綺麗な水、くるみや栃の実など、化け物なりのご馳走で、攫ってきた村の男を迎えるのだ。
そして、その日の夜遅く、寝ている男の背後で妖怪が唸り声をあげる気配を感じ、遂にこれまでか…と、男が拳を握りしめると、化け物は、そっと、男のそばに山奥でつんできた月下美人の花を手向けるのだ。
一年に一回、一晩だけ暗闇の中で花を咲かせる月下美人。
その美しさは、里山で恐れられた化け物が、山奥の暗闇の中で、ひっそりと見せるいじらしさにも似ていて、男の胸を打ったに違いない。

ただ、最終的には、化け物は村の猟師に殺される。
こういうタイプの化け物は、最後は猟師に殺されると相場が決まっているのだ。
美女と野獣は成立するが、山奥に住む女の化け物と攫ってきた男は成立しない。
人々に求められる話ではないからだ。


話は戻るが、なぜ「男の選び方大全」を読もうと思ったかと言うと、底抜けにゲスいタイトルなのに、なぜかAmazonの評価が4.5だったからだ。
Amazonの本の評価4.5はほぼ確実に裏切らない。大体何読んでも面白いのが4.5だ。しかし、こんな下世話な本で良書なんてあるのか?
それが気になったきっかけだったと思う。

ちなみに、中身は、著者(日頃は男性起業家として働く女装癖のあるXジェンダーのバイ・セクシャル)が、男性視点からも女性の視点からも異性を経験してきた経験談をベースに、男性の性格や特性を論じる、というもの。
基本的に人間の生い立ちや特性から、人格の癖を見抜いて「こういう性格の人には、パートナーとしてどういう人間が向いてるか?上手くやっていく上でのポイントはなにか?」を論じる本なので、男女関係なく当てはまる話も多く、実際、自分のこともしっかり書いてあって爆笑した。



嘘みたいだが、この収入30万、家賃20万という記載、本当にそのままその通りなのだ。
リアルの知り合いが見てないことをいいことに書いてしまうが、給与天引き(財形貯蓄等)で諸々引いてるため、毎月の振込み額が30万円前後。
そこから鬼のようにローンの繰り上げ返済をしてる関係で、月の家賃がだいたい20万円。
そして残りの10万円が生活費。
だが、物欲もないため、この10万円ですら余る時がある。

ちなみに著者からは
「それだけ払うほど家がめちゃくちゃに楽しいと思ってる男ならありだけど、私は相手には選ばないかな(意訳)」
と冷ややかに評されておりました。
うるせぇ。
お家が楽しいんだよ。

そして、読んでいく中で面白いなと思った項目が「ジャンクフードを好む男」の一節。

味覚が鈍い男は、全ての感覚が鈍い。



この一説を読んで思い出したことがあるのだが…。

ここからがだいぶ長くなったので、次回へ続く。
どうでもいい妖怪の話で尺を取りすぎた。
                         
                         

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