40越えた女が消える世界
最近、ふと思い立ってゲームをしました。

FF4
懐かしい……
子供の頃にもプレイしたことがあるのですが、その時プレイした理由は、FFVI と FFIVを間違えて買ったから、でした。
実に小学生的な理由で微笑ましい。
ただ、当時はとにもかくにもレベル上げがキツくて、月に行く前あたりで挫折してクリアしてなかったんですよね。
それから長いこと、
「FF4ってそれなりにプレイしたゲームの中で唯一クリアしてないゲームだよなぁ。結局アレ、最後どうなるんだろう……?」
という疑問が頭の片隅にあったんですが、スマホ版にはオート戦闘モードがあると知り、これなら戦闘もサクサク進むしコロナで外に出ないしひとつやって見るか、と購入しました。
で、一通りやってみての感想。
このゲームやたらおっさん多いな………?
FF4はゲームのシナリオに合わせて強制的にパーティが変わっていくシステムなのですが、ゲームの中盤あたりなど、
セシル(20/男性)
シド(54/男性)
テラ(60/男性)
ヤン(35/男性)
※年齢は公式参考
といったパーティが組まれ、さながら新卒を5年に1度しか採用しない地元密着型零細企業の営業部の様相を呈します。
全然ファンタジーじゃない。
あまりの年齢の偏りに興味が湧いて、FF4の全キャラクターの年齢性別を調べてみたのですが……
【男性】
セシル(20)
カイン(21)
エッジ(26)
シド(54)
テラ(60)
ヤン(35)
ギルバート(24)
パロム(5)
フースーヤ(-)※見た目は80位
【女性】
ローザ(19)
リディア(7)※見た目は18位
ポロム(5)
こうしてみると、若い女性以外の女性が居ないんですよね。
当時、ゲームのターゲットが10~20代男性だったためとも考えられますが、その理屈だと、若い男性女性キャラクターが多いことに説明が着く反面、男性が興味無いと思われる中年男性が多いことに説明がつきません。
しかし、考えてもみれば、このゲームに限らず、そもそも30代以降の女性が活躍してるアニメゲーム小説を、あまり見たことがないような気がします。
簡単にアニメのキャラクターの年齢をまとめたサイトで調べた感じでは、10~20代前半のキャラクターの男女比が1:1(年齢によっては1:1.5)にも関わらず、歳を追うごとに女性キャラクターは減り、女性50代アニメキャラクターの数は男女比10:1以下にまで下がる結果となっていました。
ゲームに限れば、30代以上女性キャラクターはせいぜい敵役の幹部がいいところで、主役なんてクッキークリッカーの老婆くらいじゃない?
どゆこと???
そんな疑問を抱きつつ、ニュースを見てた時。
「池澤春菜さんが、日本SF作家クラブの第20 代会長をしている」
ということを知りまして。
池澤春菜さんは、爆走兄弟レッツ&ゴーの豪役、ケロロ軍曹の春奈役などを演じた90年代を生きたオタクなら知らない人はいない有名声優です。
ただ、調べてみると最近はほとんど声優の仕事をしてないそうで、失礼ながら
「何か訳ありで声優業が出来なくなったのかな…(男性声優だとよくある)」
と調べみると、本人がインタビューで意外な話をされていました。
「女性声優は、年齢が原因でオーディションに落とされるため、仕事がない。」
※出典
たしかに考えてみると、自分が子供の頃、一世を風靡した男性声優が今も一線で活躍している一方、同じくらい名を馳せた女性声優で、今も一線で活躍してる方って非常に少ないです。
それで思ったのが、この
「女性声優は、年齢が原因でオーディションに落とされるため、仕事がない。」
っていうの、
キャリアを重ねた女性は、若い役に受からないという意味でもあるんですが、
そもそも声優の主戦場(アニメやゲーム)の世界に、若い女性以外の女性キャラクターが少なすぎることが原因なんだろうな、と。
不思議ですよね。
男性と女性はほぼ同じ数存在するのに、アニメやゲームの世界では、女性は一定年齢以上になると、存在が消えるなんて。
私含む、80年代生まれの子供たちは、当時はなんの疑問も持たず
「子供と若い女性以外の女性は、活躍しないどころか、存在しない世界」
を享受していましたけど、当時の女性に対する価値観がよく表れてますよね。
そして今の社会の有り様も、子供の頃から、こういうすごく細かなおかしさを、様々な場所で幾重にも刷り込んできた結果だと思えば、さもありなんという話です。
怖いね。
← 俺が不幸だと思うものを幸せだと言うお前を許さない あの日から10年。 →