人間の運命
![]() | 人間の運命 (2009/08/29) 五木 寛之 商品詳細を見る |
「悪」に対する話が面白い。
穏やかで柔和で誰からも好かれる偉い学者さんと戦時の事を話した時、
その学者は若いとき、燃える船からロープ上って逃げたそうな。
で、自分に縋ってきた隊員がいて、その人に捕まれたら、自分も燃える船底に落ちるので、それを振り払って甲板に逃れたとのこと。
五木氏も、満州引き揚げの際に妹を捨ててきたそうな。
このままでは皆死ぬかも知れない、連れてけないと。
妹は色々あって回収できたんだけど。
それはその人が悪い人だから、そんな事ができたのだろうか?
私達に降り懸かった時同じ事をするのではないだろうか?
親鸞いわく
こころのよくて殺さずにあらず
といってます。確かに。
という話。
これ見てから、ニュースの事件の見方が変わった。
悪いってなんだ?っていうさ。
あとは、
頑張ったからって幸せになれるとは限らないよね
いい人長生きなんて嘘だよね
長年生きていてそう思うもん。
もう運命だよね。
じゃあ諦めるかって言ったらそれも違うよね
みたいな話が続きます。
私の可哀相な説明じゃサッパリだけど、かなり良書。
図書館でかりたけど買おうか迷う。
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